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ごあいさつ

 

 

臨床面は精神神経科および児童精神科の外来での診療と附属病院の閉鎖病棟での入院治療を中心に診療を行っています。また、リエゾン精神科チームとして身体疾患を持つ方へのメンタルケアにも取り組み、加えて精神科救急医療を実践しています。
災害医療として東日本大震災後のこころのケアとして岩手県こころのケアセンターおよびいわて子どもケアセンターでの活動にも従事し、岩手県の災害派遣精神医療チーム(DPAT)の活動において先導的な役割も担っております。
研究面では精神科救急やコンサルテーション・リエゾン精神医学,臨床精神薬理学や緩和ケアなど総合病院精神医学に基づく臨床研究や児童・青年期精神医学領域の研究を主体にしています。そして、社会精神医学として自殺対策や災害支援などの地域への介入研究やコホート研究、神経画像や神経科学など生物学的研究、周産期精神医学、地域精神保健における研究、臨床薬理学、医学哲学・医学倫理、精神医学史など多岐にわたる精神科領域で活動を行っており、精神医学に興味ある人材を求めています。

神経精神科学講座教授

大塚耕太郎

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近年、少子化、不登校・ひきこもり、いじめ、子ども虐待など、社会全体で対応しなければならない子どものこころの問題は多岐にわたり、発達特性やアタッチメント、トラウマに関連する複雑な病態の子どもたち、コロナ禍に増加した摂食障害やゲーム依存、自傷、非行などさまざまな困難を抱える子どもたちの児童精神科受診ニーズは増加する一方です。

当講座では、2019年に開設された児童精神科専用病棟「子どもこころ病棟」での入院治療をはじめ、東日本大震災後の2013年から継続してきた「いわてこどもケアセンター」での外来診療を現児童精神科外来に引き継いで拡大するとともに、トラウマ専門療法(トラウマフォーカスト認知行動療法: TF-CBT、ナラティブエクスポージャー療法: NETなど)の普及啓発、被災地支援などの児童精神科臨床に幅広く取り組んでいます。精神科受診年齢の若年化が続いていますが、当科で精神科臨床に取り組む若手医師は数か月間の児童精神科での臨床実践(必修)を経験し初期対応力を身に着け、児童精神科医の不在地域での臨床において一定の対応が可能になります。研究面では、複数の被災地コホート研究をはじめ、TF-CBTの効果検証研究(画像研究)、逆境体験に関連するDNAメチル化に関する研究など、トラウマ関連の研究に力を入れて取り組んでいます。

子どもの健やかな成長・発達を支えるため、子どものこころの診療全般、トラウマ関連治療(専門療法)、災害精神医学・被災地支援活動、同分野の研究に関心のあるみなさまとの連携や協働、交流を通して学びを深めてまいりたいと存じます。これからもどうぞよろしくお願いいたします。

神経精神科学講座教授
(児童精神医学担当)
八木淳子

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